介護施設で働く看護師の主な仕事は、食事や排泄といった日常生活の介助、投薬・管理、人工肛門のパウチ交換などです。
日常生活における介助は基本的には介護士が行ってくれるため、看護師は個別で投薬や医療行為が必要になる利用者に対し必要な処置を行うことがメインとなります。

規模にもよりますが、介護施設に配属される看護師の人数は少数であるため、個々の適切な判断や行動力が必要になります。
実際に食事中の事例として、食事は1人で自立して食べることができ咀嚼力、嚥下力共に問題ない人でも、突然むせたり喉に詰まらせてしまうようなことがあります。
そのような時にハイムリッヒ法や背部叩打法など、迅速且つ適切な対処ができるかが重要です。
その後の病院への搬送、または経過観察、必要な医療処置を即座に判断し、医師に報告や連絡、相談する行動力も必要となります。
また、褥瘡がある人はポケットの洗浄、人工肛門のある人はパウチ交換や洗浄など、必要な処置は各々異なります。
そういった処置を行う際には、羞恥心に配慮するとともに、日々の継続的な観察力も必要となります。
傷や炎症は起きていないか、痛みや不快な感覚はないか、利用者の認知機能なども考慮した上での判断が必要になります。

介護施設で働く看護師は、そうした入居者全員の既往歴や現病歴などを把握し、一人ひとりの健康管理を行う必要があるため、非常に責任感が伴います。
その分仕事を通して得られる知識や経験は幅広く、老年看護における分野を深めるには適した職場環境と言えるでしょう。
高齢化に伴い近年需要が高まっている、将来性ある仕事です。
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